私の方向性は定まった。職住近接型の都市構造に方向転換して、土地をまとめ、大都市の「空と地下」を十分に立体活用することで、必要な「空間」を生み出そう。土地は増やせなくても、空間は工夫次第でいくらでも増やせるそうすれば、生活圏はずっとコンパクトに納まり、自由に使える時間も、緑も増えるはずだ、と。もっと有意義な人生を送れる都市にしたい。これが「職・住・遊一体型のコンパクトシティ」という構想の原点だった。また、世界の都市をめぐって、経済だけで文化がないような都市では、世界の人々を惹きつけることはできない、とも感じていた。
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たとえば、ニューヨークには世界から一流のアーティストが集まっていた。経済活動で生み出した富が、文化活動に還流されているからだろう。経済は文化のパトロンであり、文化は都市の魅力や磁力を測るバロメーターなのだ。身近に文化があって、それを楽しむ時間もある、そんな都市を創ろう。「文化都心」というコンセプトはこうした実感から生まれたものだ。