末端同士のタタキ合い歓迎、試練の下請け

2011.11.04

米国の日本の公共事業における参入要求がもたらしたものは、すでに入札制度の「改革」で始まってきたダンピング競争と、近い将来に予想される入札制度の自由化促進ではないだろうか。もちろん、その原因がすべて米国の要求によるものではなく、「ゼネコン疑惑」に対する批判をかわすための「改革」であったことも否定できないのであるが、この結果として大手ゼネコンに力が及ばなかった元請けの下請けへの転身が生まれている。このため、下請けの増加による下請け価格のダンピング、過当競争が熾烈化してきたのが、最近の建設業界の特徴であろう。

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こうした市場の変化により、元請けから下請けへの、あるいは下請けからその下請けへの、支払い延滞やピンハネの増加という過酷と言ってよい不当な事態も横行してきた。「最近、手形が長くなってきたな。以前はせいぜい、六ヶ月程度だったのがひどい時には一年もかかる。それから、十パーセントのピンハネが当たり前になってきた。冗談じゃねーよ、ほんとに」こんな話を最近、電車の中で聞いた。声高に話していたのは明らかに下請け、それも末端の方の業者だろうと思う。不況になれば、大手はがぜん強くなるのが建設業界の特徴なのだ。街では百万、二百万の負債を抱えて、サラ金から金を借りる末端の業者もいるという話だから、この業界はやはりどこか、おかしいのだ。二百万もの負債が溜まったら、私ならたとえ仕事がなくなっても、債務者を追及するだろう。場合によっては、弁護士の手も借りると思う。普通の社会的ルールを通用させる努力をしないと、建設業界で真面目な人間はメシを食えなくなるだろう。歯を食いしばるということと、やせ我慢は違うと思う。ゼネコンが考えること、一次下請けが考えること、二次下請けが考えること等々、上の企業のやり方、手口をいちいち読んでいかないと、もっと悪くなった時に、下請けは潰されるはずである。