誰もがいつかは高齢期を迎え、身体機能の低下に直面することは、避けようがない事実です。その時に備え、現在住んでいる住まいをリフォームしておくことも必要でしょうし、住まいを新築しようとする場合も、あらかじめ加齢対策を視野に入れた設計をしておくことが大切です。そのように配慮された住まいはお年寄りばかりでなく、若者や子どもにとっても安心で快適に暮らせる住まいでもあります。しかし現実には、リフォームにしても新築にしても、建主の関心の低さに驚かされます。
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年金や介護保険についての記事が新聞に出ない日はないくらいなのに、自分の住まいを加齢対応型住宅にすることには殆ど無関心で、事故が起こってから、あるいは症状が出てからようやく、手摺の設置や段差の1部解消に渋々腰を上げる程度。家族のいる空間と老人室がどのような生活動線で結ばれていれば、家族とのスキンシップが多くなり、寂しい思いをせず家族団欒にスムーズに入ってこられるかといった配慮は殆どなされず、1部屋を与えればそれで十分といった無神経さです。